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映画 マンチェスター・バイ・ザ・シー 叔父と甥、そして兄妹愛の物語 ケネス・ローガン監督、マット・ディモン制作作品

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ケネス・ローガン監督、マット・ディモン制作作品


2016年アメリカ合衆国作品。

監督:ケネス・ローガン、脚本:ケネス・ローガン

制作:マット・デーモンキンバリー・スチュワード

出演者:ケイシー・アフレックミッシェル・ウィリアムズカイル・チャンドラールーカス・ヘッジズ

人は悲しみを抱えながらも生きていかなければならない。

普遍的なテーマを、この映画は叔父と甥の物語として描かれています。

舞台はアメリカ北東部のマサチューセッツ州、マンチェスター・バイ・ザ・シーは、島々が点在する海辺の町。

長い名前ですが、プログラムによるとこれが町の名前だという。

もとはマンチェスターという名前でしたが、同名の町が隣の州『ニューハンブシャー州』にあるため、それと区別するために改名したということです。

イギリスにも同じ名前の町があります。

そちらの方が有名らしい。

ネットによるとアメリカ国内にマンチェスターという町は10か所あるとのことだ。



ストーリー

主人公リー(ケイシー・アフレック)は、魚師である兄ジョー(カイル・チャンドラー)が所有する船の上で、その息子5~6歳のパトリックと仲よさそうに釣りに興じている。

場面は一転して雪のボストン。

雪かきしているリー。

最初の場面から10年後くらい。

マンチェスターとボストンは車で一時間半くらい離れている。

両方の町とも北米東端に位置し、緯度でいうと日本の青森くらいです。

訳あって今はボストンで暮らしているリー。

水道管修繕などの仕事で便利屋として生計を立てています。

仕事が終わると酒場で陰気臭く酒を飲み、見も知らぬ客に自分を見ていたと因縁をつけて殴りかかるような男。

ケイシー・アフレックはもともと何かやらかしそうな危険な雰囲気を漂わせている俳優。

物語がまともな方向にはいかないことを予感させるハラハラ感を身にまとっていて、それがまた魅力でもある。

そうした危険をはらんだ男になってしまった理由とその後の姿が描かれている。

過去を抱えた男という設定の演技と元々持っている独特の雰囲気がこの映画ではうまく生かされている。

リーは兄ジョーの訃報を受けてマンチェスターへ戻って来る。

かつて釣り遊びをした甥パトリック(ルーカス・ヘッジズ)は16歳になっていてアイスホッケーで汗を流したり、バンドを組んでエレキを弾いたり、女の子と遊んだり青春を謳歌している。

父親が亡くなって、後2年間18歳になるまでは叔父のリーが後見人になって面倒をみなければならなくなる。

心に傷を持つ叔父と独り立ちまで間がある甥が現実にどう対処していくのか。


10年前のリー

リーは妻(ミシェル・ウイリアムズ)と3人の幼子がいて幸せな日々を送っていた。

また兄のジョーは元々心臓が弱くベッドの中で寿命はあと5〜10年と医者から宣告されていた。

その場に彼の妻もいた。

過去において兄弟たちに家族を含めて何があったのか。

過去のドラマが随所にインサートされてドラマは展開していく。

リーはマンチェスターのジョーの家で甥と一緒に生活すれば何とかなりそうな雰囲気だ。

ただリーはその町で起こった辛すぎる出来事から精神的に逃れられない。

甥を連れてボストンで生活しようと考えるが。。。


甥は今の場所で楽しい生活を失いたくない。

2人の葛藤があり、この映画のいいところは、安易なハッピーエンドしていないところ。

この映画に限ったことではないですが、そうした終わり方が無理はないしリアルであり静かな余韻ががあります。

ラストシーンも印象的です。

リーと甥は釣り糸を垂れる。

カメラは2人の後ろ姿を捉える。



兄ジョー

兄ジョーは、リーの辛い思い出を十分承知していましたが、その上で自分はいずれは訪れる死を覚悟して、その後のパトリックの世話をリーに託しました。

後見人という責任の生じる立場はリーには負担ではないかと危惧もあっただろうと思う。

そこには、再生できるかどうかはわからないが、今のままではいけない、必ずやリーは再生しなくてはならない。

立ち上がれと兄のジョーの強い期待があったはず。

これは兄弟愛の物語です。

受賞歴

映画賞対象
2016第26回ゴッサム・インディペンデント映画賞男優賞ケイシー・アフレック
2016年ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞作品賞
主演男優賞ケイシー・アフレック
脚本賞ケネス・ロナーガン
ブレイクスルー演技賞ルーカス・ヘッジズ
第82回ニューヨーク映画批評家協会賞主演男優賞ケイシー・アフレック
助演女優賞ミッシェル・ウィリアムズ
脚本賞ケネス・ロナーガン
第37回ボストン映画批評家協会賞主演男優賞ケイシー・アフレック
脚本賞ケネス・ロナーガン
第22回放送映画批評家協会賞主演男優賞ケイシー・アフレック
若手俳優賞ルーカス・ヘッジズ
脚本賞ケネス・ロナーガン
第16回ニューヨーク映画批評家オンライン賞主演男優賞ケイシー・アフレック
2016年AFIアワード映画部門トップ10
2017第74回ゴールデングローブ賞主演男優賞(ドラマ部門)ケイシー・アフレック
第51回全米映画批評家協会賞主演男優賞ケイシー・アフレック
助演女優賞ミッシェル・ウィリアムズ
脚本賞ケネス・ロナーガン
第32回インディペンデント・スピリット賞主演男優賞ケイシー・アフレック
第70回英国アカデミー賞主演男優賞ケイシー・アフレック
オリジナル脚本賞ケネス・ロナーガン
第89回アカデミー賞主演男優賞ケイシー・アフレック
脚本賞ケネス・ロナーガン

(Wikipediaより抜粋)

この受賞歴を見ただけでも内容は素晴らしいと評価されたのだと筆者は思うのです。

最後まで読んでくださり有難う御座います。








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